目次
こんにちはGreeen Mercado(グリーンメルカド)です。
美しい水草水槽を彩る小型熱帯魚、ラスボラ・エスペイ。その魅力と飼育方法を詳しくご紹介します。
ラスボラ・エスペイとは?
基本情報
学名:Trigonostigma espei
分類:コイ目 コイ科 ラスボラ属
別名:レッドライン・ラスボラ、エスペイ・ラスボラ
生息地と特徴
ラスボラ・エスペイは、タイ南部やカンボジア、マレーシアなど東南アジアの淡水域に生息する小型の熱帯魚です。全長は約3〜3.5cmと小型ながら、体側に入る黒い逆三角形の模様と、光沢のあるオレンジ色の体色が特徴的で、水槽内でひときわ輝きを放ちます。
性格と寿命
性格:非常に温和で、他の魚との混泳にも適しています。
寿命:平均2〜4年と、小型魚としては長生きする部類に入ります。
ラスボラ・エスペイの魅力

美しい体色と模様
オレンジ色の体色に黒いバチ模様(逆三角形)が入る独特のデザインは、水槽内で際立つ存在となります。飼い込むことでその発色はさらに鮮やかになり、上品な美しさを楽しむことができます。
群泳の美しさ
群れで泳ぐ習性があり、複数匹を一緒に飼育すると、その動きはまるで水中のダンスのようです。控えめな泳ぎながら、水槽全体を華やかに演出してくれます。
飼育のしやすさ
丈夫で環境適応能力が高く、初心者でも安心して飼育できます。水質にもうるさくなく、小型水槽から大型水槽まで幅広く対応可能です。
ラスボラ・エスペイの飼育方法

水槽の準備
水槽サイズ
推奨サイズ:30cm水槽から飼育可能。
飼育数:群れでの飼育がおすすめ。5〜10匹以上で本来の美しさを発揮します。
フィルターと水流
フィルター:外掛け式や底面フィルター、上部フィルターなど、水槽サイズに合ったものを選びましょう。
水流:強すぎない水流を好むため、フィルターの排水口に工夫して水流を調整すると良いです。
底床とレイアウト
底床:ソイルや砂利など、任意のものを使用可能。ソイルは水質を弱酸性に保ち、色揚げ効果も期待できます。
レイアウト:流木や石を配置し、水草を植えるとより自然な環境を再現できます。隠れ家を作ることでストレス軽減にもつながります。
水質と水温管理
水温:22〜28℃(理想は25〜26℃)
水質:pH6.0〜7.0の弱酸性〜中性を維持します。弱酸性を好むため、流木やマジックリーフで調整可能。
照明:明るすぎない照明が適しています。タイマーを利用して一定の照明サイクルを維持しましょう。
エサの与え方
餌の種類:小型魚用のフレークや顆粒タイプの人工飼料を中心に、たまにアカムシやブラインシュリンプなどの生餌を与えると良いです。
給餌回数:1日1〜2回、3〜5分で食べきれる量を与えます。食べ残しは水質悪化の原因となるため、注意しましょう。
ラスボラ・エスペイの混泳について

相性の良い魚種
小型カラシン類:ネオンテトラ、カージナルテトラ、グローライトテトラなど。
コイ科の小型魚:ミクロラスボラ・ハナビ、チェリーバルブなど。
ナマズ類:オトシンクルス、コリドラス各種。
エビ類:ミナミヌマエビ、ヤマトヌマエビ。
混泳のポイント
性格の合う魚を選ぶ:温和な性格の魚種と混泳させましょう。
サイズに注意:大型魚や攻撃的な魚種は避けます。
環境の整備:隠れ家を提供し、ストレスを軽減する工夫を。
ラスボラ・エスペイの繁殖方法

ラスボラ・エスペイの繁殖は比較的難易度が高く、稚魚が非常に小さいため、飼育下での繁殖例は少ないです。しかし、挑戦したい方のために繁殖方法をご紹介します。
オスメスの見分け方
繁殖期以外は見分けが困難:オスとメスで外見的な違いがほとんどないため、見分けが難しいです。
繁殖を狙う場合:ある程度の個体数(10匹以上)を同一水槽に入れ、自然にペアができるのを待ちます。
繁殖環境の設定
水温:26〜28℃
水質:pH6.0前後の弱酸性
産卵床の準備:幅広い葉を持つ水草(アマゾンソード、ミクロソリウムなど)を多めに配置します。
照明:朝夕の明暗をはっきりさせると産卵を促進します。
産卵のプロセス
抱卵の確認:繁殖期になるとメスのお腹が膨らみ、オスがメスを追いかけ回すようになります。
産卵行動:メスは水草の葉裏などに粘着性のある卵を産み付けます。
卵の保護:親魚は卵を食べてしまうことがあるため、産卵後は卵を採取して別の容器で管理するか、親魚を別の水槽に移します。
稚魚の育成
孵化までの管理:採卵した卵はエアレーションを施した隔離容器で管理し、水質を安定させます。
初期餌の準備:稚魚は非常に小さく、一般的な稚魚用の餌では食べられません。ゾウリムシなどの微細なプランクトン系の餌や、市販の液体フードを用意します。
成長に合わせた餌の変更:ある程度成長したら、ブラインシュリンプの幼生など大きめの餌に切り替えます。
水質管理:稚魚は水質変化に非常に敏感なため、こまめな水換えと水質チェックが必要です。
繁殖のポイント
根気と観察が必要:繁殖は容易ではなく、稚魚の育成には時間と労力がかかります。
環境の安定化:水質や水温の急変を避け、安定した環境を提供します。
ストレスの軽減:稚魚だけでなく親魚にもストレスを与えない環境づくりが重要です。
ラスボラ・エスペイの色揚げ方法
水質の最適化
弱酸性をキープ:pH6.0〜6.5の弱酸性を維持することで、鮮やかな発色を促します。
ソイルの活用:ソイル底床は水質を弱酸性に保ちやすく、色揚げに効果的です。
栄養バランスの良い餌
色揚げ効果のある餌:カロチノイドを含む専用の人工飼料や、生餌を与えます。
バリエーション:栄養バランスを考慮し、複数種類の餌をローテーションで与えます。
ストレスの軽減
適切な飼育環境:水温や水質の急変を避け、安定した環境を提供します。
過密飼育を避ける:適切な個体数を守り、ストレスを与えないようにします。
ラスボラ・エスペイのよくあるトラブルと対策

飛び出し事故
原因:驚いた際に水面から飛び出す習性があります。
対策:水槽にしっかりとしたフタを設置し、隙間をネットなどでふさぎます。
病気の予防
白点病やカラムナリス病に注意:水質悪化やストレスで発症しやすいです。
対策:定期的な水換えと水質チェック、過密飼育の回避で予防します。
エサ不足の注意
餌付けの確認:新しい環境に慣れるまでエサを食べない場合があります。
対策:食欲がない場合は、好物である生餌を与えてみると効果的です。
ラスボラ・エスペイを飼育する際のポイント
観察を楽しむ
日々の健康チェック:食欲や泳ぎ方に変化がないか観察します。
発色の変化:飼育環境や餌による色の変化を楽しみましょう。
水草水槽との相性
水草とのコントラスト:オレンジ色の体色は緑の水草によく映えます。
レイアウトの工夫:流木や石組み、水草を使って自然な環境を作りましょう。
安全な環境づくり
飛び出し防止:フタやネットで水槽からの飛び出しを防ぎます。
ストレス軽減:隠れ家を設け、照明や水流を調整して魚にとって快適な環境を提供します。
まとめ
ラスボラ・エスペイは、その美しい体色と温和な性格から、初心者からベテランまで幅広く愛される熱帯魚です。群泳する姿は水槽を華やかに彩り、癒しの空間を演出してくれます。
繁殖はやや難易度が高いものの、挑戦する価値のある魅力的な魚種です。正しい飼育方法と愛情を持って接することで、その魅力を最大限に引き出すことができるでしょう。
ぜひ、ラスボラ・エスペイを飼育して、美しいアクアリウムライフを始めてみませんか?