【金魚の王様】らんちゅうの種類と飼育方法を紹介。

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こんにちはGreeen Mercado(グリーンメルカド)です。

金魚は日本の伝統文化と深く結びついた観賞魚で、その優美な姿と多彩な品種で多くの愛好家に親しまれています。中でもらんちゅうは「金魚の王様」と称され、その独特な体型と高貴な雰囲気から特別な存在となっています。本記事では、らんちゅうを中心に、関連する6種類の品種—江戸錦、桜錦、花房、秋錦、津軽錦、水泡眼—について、解説します。また、らんちゅうの飼育に適したおすすめの水槽、フィルター、餌についてもご紹介します。

らんちゅうの歴史と基本的な特徴

歴史

らんちゅうは、江戸時代に中国から伝来し、日本で独自に品種改良が進められた金魚です。将軍や大名などの上流階級を中心に飼育され、その美しさと希少性から「泳ぐ宝石」とも称されました。品評会や愛好会が設立されるなど、伝統的な飼育文化が深く根付いています。

基本的な特徴

  • 無背鰭(むせびれ):背鰭がないことが最大の特徴で、滑らかな背中の曲線美を演出します。

  • 丸みを帯びた体型:幅広でふっくらとした体型が、上品で愛らしい印象を与えます。

  • 頭部の肉瘤(にくりゅう):頭部に発達するコブ状の肉瘤は、成熟度や品質を示す重要な要素です。

  • 優雅な泳ぎ:泳ぐ速度は遅く、ゆったりとした動きが観賞価値を高めます。

これらの特徴が融合し、らんちゅうは金魚の中でも特別な存在として位置づけられています。

らんちゅうを基にした金魚の品種6選

らんちゅうの遺伝的特徴を活かし、さらなる品種改良が進められ、多様な金魚が誕生しました。以下では、らんちゅうと深い関係のある6つの品種について、それぞれの歴史、特徴、飼育方法、育てやすさを専門的に解説します。

江戸錦(えどにしき)

江戸錦は、らんちゅう東錦(あずまにしき)を交配して生み出された品種で、赤、白、青(黒)の三色が透明鱗上に混じり合い、独特の錦模様を形成しています。

桜錦(さくらにしき)

桜錦は、江戸錦らんちゅうを交配して昭和初期に作出された品種です。桜のような淡い色合いが特徴で、その美しさから多くの愛好家に支持されています。

花房(はなふさ)

中国で生み出されたようですが、詳しい経緯は不明です。

花房は2種類いて、らんちゅう型の中国花房と、オラン獅子頭の日本花房に分かれます。

鼻先に房状の肉瘤(花房)が発達しているのが最大の特徴で、他の魚が花房をつつく可能性があるため、単独飼育が望ましいです。

秋錦(しゅうきん)

らんちゅうとオランダ獅子頭の交配によって生まれた品種です。

体色はオレンジと白の更紗模様が一般的だが、セイブンギョやエドニシキに近いものもいる。ただ、基本的に肉瘤は良く発達します

津軽錦(つがるにしき)

津軽錦は、明治時代に青森県津軽地方で和金、東錦、らんちゅうなどの交配により作出されたのではないかと言われています。体がランチュウより細長く、腹びれなどが金色に光る特徴を備えた金魚です。

水泡眼(すいほうがん)

中国の宮廷などでしか飼育されていなかった為、作出過程は一切不明。出目金との交配で生まれた説があります。上向きの眼球と眼の左右に付く大きな風船のような水泡状の袋(角膜が膨大化したもの)の中にはリンパ液が満たされています。また、水泡が破れないように水槽のレイアウトに注意が必要です。

らんちゅう飼育に適した専用水槽とは

専用水槽の特徴

  1. 浅型の水槽

    • 理由:らんちゅうは無背鰭で泳ぎが遅く、深い水槽では負担が大きくなります。

    • おすすめサイズ:幅60cm、奥行き45cm、高さ30cm程度の浅型水槽が最適。

  2. 広い底面積

    • 理由:底面積が広いと、泳ぐスペースが増え、ストレスを軽減できます。

    • メリット:複数匹の飼育や繁殖にも適しています。

    • 観賞性の高さ:らんちゅうの美しい姿を上からも横からも楽しめる設計。

    • メンテナンスの容易さ:浅型ゆえに水換えや掃除が楽。

    •  

高いろ過能力を持つフィルターが必要

らんちゅうは水を汚しやすいため、フィルターには高いろ過能力が求められます。以下に、らんちゅう水槽に適したフィルターは

『投げ込み式フィルター』『スポンジフィルター』がオススメ。

理由は水流が発生せず、エアーレーションも兼ねているため。

『上部式フィルター』『外部式フィルター』は水流が強くなったり、背の低いらんちゅう水槽には設置が適さないという理由で不向きです。

らんちゅうに適した餌の選び方と与え方

餌の選び方

  1. 沈下性の餌を選ぶ

    • 理由:らんちゅうの口は下向きなので、沈下性の餌が食べやすい。

    • おすすめ:らんちうディスクス(キョーリン)、ベビーゴールド(日本動物薬品)。

  2. 高品質な専用餌

    • 成分:高タンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富なもの。

餌の与え方

  1. 給餌頻度と量

    • 1日に1〜2回、5分以内に食べきれる量。

    • 理由:らんちゅうは胃と満腹中枢がないため、過剰な餌やりは消化不良や肥満の原因に。

  2. 管理と注意点

    • 観察:餌を食べる様子を観察し、残った餌は取り除く。

    • 調整:個体の食欲や体調に応じて、餌の量や頻度を調整する。

まとめ

らんちゅう金魚と、その特徴を受け継いだ江戸錦、桜錦、花房、秋錦、津軽錦、水泡眼は、それぞれ独自の魅力を持っています。その美しい姿やユニークな特徴に魅了される飼育者は少なくありません。

適切な飼育環境と日々のケアを心がけることで、その魅力を最大限に引き出すことができます。ぜひ、本記事を参考にお気に入りの品種を見つけ、金魚飼育を楽しんでください。

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